キズだらけのぼくらは



また心臓がトクンと大きく反応する。

私は顔をそむけるように、下を向いた。

彼は委員長として、私を気にかけてくれているんだ。

いつもそうだった。

この間のことがあったからって、なにを反応してしまっているんだろう、私は。

よく日のあたる廊下は温室みたいに温かい。

鬱陶しくなるくらい、暑い。

「やっぱり、なにかイヤなことされたんだね……。僕、なんでも力になるから言って」

委員長の優しい声が降ってくる。

同時に、私の視界の中に映り込む彼の骨ばった手は、頼もしく握りしめられた。

ただでさえ暑いのに、胸がまた温かくなる。

胸の奥がキュンと狭くなる。

みんなに人気の委員長なんかに私がドキドキしてどうする……?

勘違いも甚だしい。

「私なら大丈夫です。この間はありがとうございました」