私の手はもう震えることなく、迷わず画面をタップした。

新太を疑ったこともあった。

結愛を煙たく思ったこともあった。

でも、今は3人とも同じ。

みんな、こんなにも酷い目にあわされているんだ。

このまま、アキムをどこかで笑わせておくなんて、私には我慢ならない。

例のサイトに行ってみれば、そこも予想通り大炎上。

残された連絡手段はメッセージ以外になかった。

ブログもプロフィールもなにも書かれていないもぬけの殻のアカウント。

スマホの画面に映るのは空白だらけ。

けれど私はメッセージを書く。

考えなくても指先は力強く動いた。

今の怒りを文字として叩きつける。

何通も何通も送った。

正体を見せろと。