でもその時、光みたいな声が一直線に飛んできたんだ。
私は机の下に寝転んだまま、パッと目を見開いた。
まるで、鋭い閃光のように飛び込んできた声は、私の胸を射る。
「なんだよ、これ? 誰のイタズラだ!?」
教室中に怒鳴るように響き渡った力強い男子の声。
思わず目尻からこぼれ落ちた涙が、耳を濡らす。
その男子の声で、冷やかすような笑いは一気におさまっていた。
胸がなぜか熱くなる。
私は徐に机の足を掴むと、重い上半身を起こした。
そして導かれるように黒板の方へ目を向けた時、胸の熱さは一瞬にして加速した。
熱くて、胸の奥がギュッと掴まれたみたいに苦しくなる。
そこには普段の彼からは考えられないほど怒りを顕わにして牙をむいていたからだ。
そう、教壇の上であの言葉を放ったのは、いつも穏やかな委員長だ。


