キズだらけのぼくらは



決して、ももたん向きの派手さはない。

あのブログ向きのネタではなかったと今も思っている。

でも作っていたら楽しくて、控え目なこのデザインが私は好きなの。

「桃香は、本当はオシャレだよね。このストラップ、桃香っぽいなって思う」

私はきょとんとして、結愛をまじまじと見た。

彼女はストラップに優しく手を伸ばし、自然に微笑んでいる。

今まで、ももたんではなく私自身をそう思う人なんていなかった。

学校でもネットでも自分を偽っている私に、自分らしさなんて残っていたの……?

「手先が器用で羨ましいよ。ネイルも上手じゃん? 私、そういうのさっぱりだから、今度やってほしいな」

ニッコリしてそう言ったあと、自分のわきに置いたぐちゃぐちゃのおにぎりを指して「このざまだからね」と照れたように笑って俯いた。

私は、勘違いしていたらしい。

結愛は、弱いとか強いとかそういうのじゃなくて、ただ可愛らしいくて純粋な女の子なんだ。