「ん? どうしたの、桃香……」
結愛の声にハッとすると、彼女は私の顔を覗き込んで小首を傾げていた。
「なんでもないよ」
こんなこと見透かされたくないから、すぐに顔をそむけてスマホをしまおうとする。
「あっ、そのストラップすごくかわいいね。前にブログに載せてた手作りのじゃない?」
結愛は嬉しそうに微笑んで、指差した。
半信半疑のまま手を止めると、彼女の指の先にはゆらりと揺れている私のストラップ。
淡いピンクのビーズが何粒かあしらわれていて、揺れるたびに控え目に輝く。
ワンポイントの花のモチーフは、くるくると向きを変えて踊っている。
「ブログ……よく読んでるのね……」
こんなのに気づく人がいるなんて思わなかった。
教室でスマホを出しても誰も見てはいないし、バレるわけがないと思って使っていた。
これは以前、私が作ったもの。
ブログのために作ったものだけど、このストラップはちょっと気に入っているんだ。


