キズだらけのぼくらは



私たちはなぜか、この前みたいにふたり、ベンチに座ってお昼を食べることになった。

会話はなく、叩きつけるような雨音だけがBGMのようになり響いている。

私は気まずくて窓の外に視線を放っていた。

ここから見える学校外周の並木は、既に黄色く色付き始めていて、雨のせいか葉は元気なく項垂れている。

これだけの雨があんなに強く打ちつけられているんだ、項垂れもするだろう。

それに比べ、結愛は今、私の隣でケロリと笑いながら、私の弁当を頬張っている。

元々形のよくない彼女のおにぎりは秋穂に突き飛ばされた時に無様につぶれてしまっていたんだ。

だから私は「食欲がないから」と適当な理由をつけ、彼女に弁当をあげたっていうわけ。

「桃香のお弁当、おいし~」

それにしても、彼女は満足そうに目を細めながら、次々と口に運んでいく。

薄暗いせいで弁当の色どりは悪く見え、ちっとも美味しそうじゃないのに。

なんで結愛は、あんなことがあったあとに、そんな態度をとっていられるの?