入り口の直ぐそばにある部屋が応接室。
旧華族らしい明治時代を漂わせる調度品の数々。
使用されていない暖炉の上の鹿の剥製の壁飾りが目を惹く。
天井まで続く格子の硝子窓の向こうはすっかり闇に染まり、綺麗な庭が全く見えなかった。
「…お前…来てたのか…」
「はい」
黒の革張りのソファに腰を下ろす頼さん。
長い足を組み換えて、私をジッと黒曜石の瞳で見つめる。
「近藤お前は席を外せ」
「夕食の準備は整えておりますので、話が終われば内線でお知らせください」
「わかった」
近藤さんは部屋を出て行った。
旧華族らしい明治時代を漂わせる調度品の数々。
使用されていない暖炉の上の鹿の剥製の壁飾りが目を惹く。
天井まで続く格子の硝子窓の向こうはすっかり闇に染まり、綺麗な庭が全く見えなかった。
「…お前…来てたのか…」
「はい」
黒の革張りのソファに腰を下ろす頼さん。
長い足を組み換えて、私をジッと黒曜石の瞳で見つめる。
「近藤お前は席を外せ」
「夕食の準備は整えておりますので、話が終われば内線でお知らせください」
「わかった」
近藤さんは部屋を出て行った。



