【完】結婚からはじまる恋《1》

「失礼します…」



再び、近藤さんが寝室に入って来た。



「…頼様がお越しになりました」



「えっ!?」


頼さんが屋敷に来てるの?




「わ、私は…」



「…頼様は貴方とお話したいそうです。深幸様」



「あ、いえ…私は…」




「応接室に案内します」


近藤さんは私の返事を訊かず、社長の寝室から連れ出した。