私はバックから薬ケースを取り出す。



「…その薬は何だ?」



「え、あ…私…病気持ちで…」



「病気?」



「バセドウ病って言って…甲状腺の病気です…だから…その…社長が望む曾孫は・・・医師に妊娠は止められています」



「・・・」



「社長には頼さんの方から説明して頂けますか?多分、社長も私の病気を知れば…結婚の話はなかったコトにすると思います」



「…若いのに大変だな…」



「…でも、ちゃんと病院には通院してますし、治る病気みたいです…社長が居る時にちゃんとお話すればよかったですね」