カラカラとキャリーバックを引いて、晃さんの待つの駐車場に急ぐ。




「…美愛ちゃん」



「待った?晃さん」



晃さんは挙式当日に頼さんの秘書を辞めた。
北海道で牧場を営む年老いた祖父母の手伝いするらしい。
私も暫く、晃さんと一緒に北海道に行くコトにした。


「…今夜は何…食べる?」




「…そうね・・・吉野家でいいわ」



「牛丼??」



「ダメ?まぁ、いいけどさ・・・」



「じゃあ、牛丼ね・・・」



晃さんは私のキャリーバックをトランクに詰め込む。