「…私…」



「なぁ?期限付きじゃなく…俺とずっと一緒に居てくれないか?」



「…頼…さん?」



「俺は突然…テロで親を失った…それまで、本当に幸せだった」



「・・・」



「…俺はお前と居て些細なコトにも幸福を感じてる。俺の中で幸せは必ず、壊れると…絶対的な思いがあって…二度と…あの時の悲しみを味わいたくないと…ずっと、逃げていた…」



頼さんは私を抱き締めた。


シャツ越しに感じる彼の胸板は厚くゴツゴツしている。


私に男を感じさせた。




私の鼓動が高鳴り、この静寂な空間に響いてしまうわないか心配だった。