【完】結婚からはじまる恋《1》

「君は深幸を不幸にしたいのか?」


「…私がこんな目に遭ったのは全て…おねぇちゃんのせいよ!!」



「…深幸を責める前に…お前の両親を責めろっ!」



「ウチの親を責めても…反省の色なんて見せないわ!!でも、おねぇちゃんは違う!!」



「・・・」



「・・・」



「…私の行動を左右するのは貴方の出方次第…ねぇ?頼…キスして」
美愛ちゃんは俺の名前を呼び捨て、キスを強請る。


「・・・」



美愛ちゃんは瞳をゆっくりと閉じた。


そして俺の前に無防備に唇を近づけ、キスを強請る。



俺は愛する深幸を傷つけたくなくて…美愛ちゃんの唇にキスを落とした。