「…これ」



私はリビングのテーブルに封筒を置く。


「何これ?」



「今まで…瞳が立替くれたお金…ざっと適当に計算した額だから足りなかったら教えて」



「いいよ…別に…困った時はお互い様でしょ?私たちは同じ施設で暮らした仲だし」



瞳もまた…純名さんと同じ施設の出身。



「…でも、頼さんが…」



「…あんたの意中だった男か…清掃バイトしているあんたを見初めるなんて女の見る目あるね」



「…おねぇちゃん…おめでと」



「ありがとう、美愛」