鑑三じいちゃんは資料室に時々出没する謎の老人。


他の人には内緒だと言われ、じぃちゃんの存在は私だけしか知らない。



「このわらび餅…うまいなぁ」



「気に入ってもらえて嬉しいです」



鑑三じいちゃんと私は茶のみ友達。
私がいつも茶請けを用意する。



パソコンで過去の資料を閲覧できるようになってから、社員の人たちは資料室に足を運ぶコトがなくなったらしい。



「…今日はやけに嬉しいそうだな…」



「はい、今度…副社長とデートとするんです」



「デート?そうか…ようやく…頼も君の存在に気づいたのか…」



「えっ?」