【完】結婚からはじまる恋《1》

彼は私と姉貴を重ねている…



確かに姉妹だから似てると言われても不思議じゃない。


でも瓜二つじゃないはず。



私は彼の方に顔を向け、顎に触れる。



美しいカーブを描く顔の曲線。



爽やかで甘いフレグランスの香り。



私たちは唇を重ねた。



純度が高いと思ったが…彼は経験豊富な危ない御曹司だった。



緑の木々の隙間から零れ落ちる朝の木漏れ日。



甘く蕩けそうな刹那の幸せに酔い痴れた。