何だか、晃の表情が怖い…気のせいか?



「おい!?頼お前の結婚のコトで訊きたいコトがある」


晃は俺のデスクを力任せに叩いて、俺を睨み据える。



「お前…社長がお亡くなりなれば、深幸ちゃんと離婚すんのか?」


「誰から訊いた?」


「執事の近藤さんからだ」



「・・・」


「…そのつもりだ」



あっさりと俺は認めた。



「てめえ…最低だな…見損なったぞ!!頼」


晃は俺の左手でネクタイを掴み、右手に拳を作る。



「お前…俺が深幸ちゃんに本気で惚れてるコト…知らないだろ?」


「・・・本当なのか?」



「…利奈がお前をフッた理由は…お前が優柔だからだ…女が結婚を決断する一番の理由は本当に幸せに自分をしてくれるかどうかなんだ…お前にはその幸せにしようと言う心がなかったと言った」