副社長は私の口許のマスクを剥ぎ取る。



「…まぁまぁかな」



彼は品定めするように私の顔を見つめた。



そして、私の顔に顔を近づける。


キ、キスされるっ!?


私は副社長の口許を手で塞いだ。



「グロスがついてます・・・」


鈴木さんのグロスが唇についていた。



「気づかなかった…」



副社長は舌で唇に付いたグロスを舐め取る。
その仕草の妖艶さに驚いた。