【完】結婚からはじまる恋《1》

「また、作ってくれ…」



「はい」



彼女のオムレツの虜になりそうだーーー・・・




朝食の後は昨日…深幸が座った窓際の椅子に座って、新聞とビジネス誌と読む。




変り映えのしない朝の時間。




「どーぞ」



彼女はそっとテーブルにお茶の入った湯飲みを置いた。




「お茶です…飲んでください」



晃は催促しないとお茶やコーヒーなんて出して来ないのに。



自然と出てくるこの所作。



「ありがとう」