夜空を突き抜けてしまいそうな高層マンション。


ここが頼さんの住居らしい。



「…やっぱり凄いです」



「何言ってんだ?お前もここに住むんだ…」


「…私が!?この高級マンションの住人・・・」



信じられません…



私は自分の頬を抓って夢か現実かを確かめる。




「アホか?お前」



「だって・・・」



「そうだ…」

頼さんは何かを思い出しように私をエントランスから連れ出した。



「何ですか?」



「冷蔵庫空っぽだ…今から買い物に行く」