【完】結婚からはじまる恋《1》

「まぁ、スーツ姿なかなか…可愛かったもんな」



「・・・」



私の頬に血と熱が集まってくる。



目の前に座る頼さんがまともに見れない。





「…鈴木とはキチンと別れた…」



「…はい」


「…じぃちゃんに女性関係の清算はちゃんとしとけと釘を刺されてた…俺も色々と頭が痛い」



「…はい」



「深幸ちゃんは大丈夫?」


頼さんは意地悪く私を問いかける。



私には頼さんだけなのに。