BLUE






「あの、そこの人。爽いる?」




『爽?』





「えっと、高木( たかぎ ) 。高木爽」





『あぁ、高木くんね』












俺の苗字が聞こえた気がして



突っ伏してる顔を、扉の方にチラッと向けたら



ネクタイが曲がった愁が居た。












『高木くん、呼んでる』





「んー…」















気怠い体で欠伸をしてから



ゆっくり扉の方に歩を進める。















「よう」





「うっす。どうなの?2組」





「どうって…」













んな事言われてもなぁ…。

















「あんま、人と話してねぇし」






「マジで?



 長嶋( ながしま )とか居るじゃん。



 仲良いんじゃなかったっけ?」















俺の後ろら辺を指さして




教卓の上に座ってる男子…長嶋を見る。