( 愁 side )
愁
「はよー」
3ー4のドアを開けて
デカめの挨拶。
『はよー』
教室内のクラスメイトも
同じように挨拶。
『愁ー、俺等また一緒!』
愁
「おー、長谷部じゃん。
3年間一緒とかどんだけ~(笑)」
長谷部
「マジでどんだけ~だわ(笑)」
寄ってきたのは長谷部( はせべ )。
1年の時から同クラの男子。
長谷部
「爽達と離れたんだろ?
俺んとこのグループ入んなよ」
愁
「いいの?
助かるわー、サンキュ!」
ニカニカ笑う長谷部に礼を言って
俺は座席表を確認した。
なんだ。
やってけんじゃね?俺。
そんなキツい性格の奴は
見た限りいないし。
うん、大丈夫だ。
ちょっと安心して、指定された席につき
エナメルを机の上に乗せてから
爽のいる3ー2に向かった。
