慌てて潜り抜けた校門。





自転車を駐輪場に止めてから


人が少ない靴箱で、洗った上靴をエナメルから出す。




かかとを踏んで

ダッシュで階段を上がると



職員室前で人だかりが。









「…間に合った…?」







息切れしながら



集まりに近づくと



見えたのは掲示板で。










「…あれ、爽じゃん!!


 遅かったな、初日から遅刻かと思ってた笑)」







「バーカ。俺が遅刻とか有り得ねえし!(笑)」






人の群れの中から



いつものメンバーの1人、愁(しゅう)が



俺の元にやってくる。










今日はクラス発表日。



3年になった俺等は


最後のクラス替えを迎えた。


















「それにしても…。


 今年は悲惨だぜ?」





「…悲惨?」










見てみろよ、と


掲示板を顎でさした愁。









人をかきわけて



掲示板の前に出ると。











「…うっわ…。


 マジで?」










見事に


いつものメンバー全員


違うクラスになっていた。