結局私は棗兄の送りで学校に行くことになった。 「茱良、準備できたか?」 「うん。」 家の外には棗兄の愛車の黒塗りの車が止まっていた。 それにしても、この家はいつみても威圧感がある。 和風の大きな家の表には堂々と『神木組』と書かれた標識が掲げられている。 そう、ここは『神木組』。 ヤクザの家だ。