「さっき棗から連絡があったんだよ。
でも心配しなくていい。

こっちには来てないと言ってある。」




「ごめんなさい。」




「謝らなくていいのよ。
茱良ちゃんには何か考えがあって黙って抜け出したんでしょう？

大丈夫よ。
ここには私達しかいないから言いたいことを言いなさい。」




やっぱり私の周りにいる人は皆いい人だ。




でもだからこそここにはいられない。




「龍治さん、結衣さん、お願いがあります。」




私はもう後戻りはできない。