「さあ、中に入って。 こんなところで話していると熱中症になってしまうわ。」 「あ、はい。」 家の中はあまり神木家本家と変わらない。 「ちょっと待っててね。 龍治(棗兄のお父さん)を呼んでくるから。」 少しするとどたばたと龍治さんがやってきた。 「久しぶりだな、茱良!」 「ご無沙汰してます。」 久しぶりに見る龍治さんと結衣さんは全然変わってなかった。 「で、どうしたんだ。 わざわざ病院を抜け出して来て。」 ば、ばれてる。