「送って行くよ。」 「え、いいよ。 悪いし。」 私の話しなんてお構いなく歩き出した彼。 いいって言ったのに。 「ねぇ、俺の名前分かる?」 「え!? ……ごめんなさい。」 「アハハ、だと思った。 だって水牧さんぜんぜん興味なさそうだったもん。」 アハハハ……、 「俺、望月崇司(モチヅキタカシ)。 よろしくね。」 「え、あ、うん。」