それから学校の事を聞きながら教室に向かった。




「じゃあ、少し待っててね。」




「はい。」




私は生まれて初めての紹介待ちをする事になった。




「水牧さん。」




「あ、はい。」




教室に入れば見渡す限り女子、女子、女子。
そう、ここは和泉蘭付属女子高等学校。
正真正銘の女子高だ。




「水牧茱良です。
よろしくお願いします。」




ここに来て一つの安心した事がある。
ここがお嬢様学校じゃないってことだ。




「水牧さんは窓際の一番後ろに座ってね。」




「はい。」