深く深呼吸をして中に入る。 「あ、水牧茱良さんですか?」 「は、い…。」 私の名前は水牧茱良(ミズマキ シュラ)。 あの家の子ではない。 今はわけあってあの家の養子となっている。 「私、担任の国越です。 一年間よろしくね。」 「はい。」 担任が女性で良かった気がする。 なぜかはわからないけど。