確かに私は深瀬君のクイーンになるとは言ったけど、これに名前を書いたら生徒会に守られる生活になってしまう。
正直私はそんな事望んでない。
「あれ?
茱良ちゃん、名前書かないの?」
なかなか名前を書かない私を不思議に思ったのか類君が口を開いた。
「茱良ちゃんダメだよ?
これはクイーンになるための決まりなんだから。」
「………。」
ダメだ。
やっぱり逃げられない。
私はゆっくりゆっくりと名前を書いた。
「これで茱良ちゃんは正式に瑞希君のクイーンだね!」
はー、深瀬君のクイーンになるだけでも嫌なのにましてやこの人達に守られる事になるなんて……。

