「春ちゃん、送るで!」
一通り喋って、お店を出たとき、
友哉は春に振り返った。
「えっ、友哉くん、練習は?」
「全然大丈夫!先輩達の授業終わって夕方からやし、今まだ14時やし!」
「でも…電車だよー?」
「二駅とかやろ?!この辺もっと知りたいしなー!逆に、連れてって?土地勘の為にな!」
「…いいのー?」
「ええって!ほら行くで!!」
友哉は、春を置いて小走りで切符を買いに向かった。
春は戸惑いながらも、後を追い、
一緒に電車に乗った。
電車でも友哉は色んな話をしてくれた。
といっても二駅だからすぐ着くけど(笑)
「へー!二駅でだいぶ田舎になるんやなぁ!」
「失礼か!(笑)まぁ、学校の方に比べたら、家しかないし、田舎かもねー!」
「春ちゃん、家どっち?」
「えぇっ?!ここまででいいよ!」
「いや、せっかく電車乗ったのにここで帰ったら、何しに来てんってなるやん!(笑)」
「…そっか(笑)」
友哉と春は、並んで駅を出た。
駅はまだお昼なので、人は少なかった。
「へー、春ちゃんここで育ったんかぁ~」
「なーんにもないでしょ?(笑)」
「いや、俺こんな田舎な感じめっちゃ好きやでー?」
「そう?あたしは………」
ドサッ…
「……えっ…」
「…春ちゃん?」
急に春が足を止めた。
目の前に立っていたのは
「……きょ…う…」
道端に鞄を落とした峡が居た。
「…えっ?!あれが峡くん?!」
「う…うん…」
峡は、落とした鞄を素早く拾って、
その後は春の方を見向きもせず、
春達の進行方向へ歩いて行った。
「えっ?!行くん?!ちょっと!峡くーん!」
「友哉くんっ!やめてっ!」
「いや、でも!せっかく会えたんやし!」
「ほんと!やめてっ…!!」
春は、峡を追って走り出しそうな友哉の腕を掴んで、必死に止めた。
「…なんで?」
「だって…ほら、家近すぎるからさ!別に全然会ってない訳じゃないし!こうやって何回も偶然会うし!」
「いやっでも、あれはかなり動よ…」
「…どうよ?(笑)」
「いやっ…なんでもないわ」
「とにかく、大丈夫だから!こんなのしょっ中だし、ねっ?」
「…分かった。…ほな、帰ろか!!」
少し気まずい雰囲気を出しながら、
友哉は、春を家まで送ってくれた。
早足で歩くと、峡に追いつくかもしれない。
春は今までより、少しゆっくり歩いた。
どうして今までみたいに、
偶然会っても普通に出来なかったんだろう。
峡はどうして私を見て止まったんだろう。
いつもなら、気づいてないふりをして素通りなのに。
春には、峡の意図が全く分からなかった。
友哉は、峡の動揺に気づいていた。
春を家まで送り届けた後、
春には峡が動揺していた事は、黙っていようと誓った。
「……なんや、仲良しやん」
友哉は少し、悔しかった。
一通り喋って、お店を出たとき、
友哉は春に振り返った。
「えっ、友哉くん、練習は?」
「全然大丈夫!先輩達の授業終わって夕方からやし、今まだ14時やし!」
「でも…電車だよー?」
「二駅とかやろ?!この辺もっと知りたいしなー!逆に、連れてって?土地勘の為にな!」
「…いいのー?」
「ええって!ほら行くで!!」
友哉は、春を置いて小走りで切符を買いに向かった。
春は戸惑いながらも、後を追い、
一緒に電車に乗った。
電車でも友哉は色んな話をしてくれた。
といっても二駅だからすぐ着くけど(笑)
「へー!二駅でだいぶ田舎になるんやなぁ!」
「失礼か!(笑)まぁ、学校の方に比べたら、家しかないし、田舎かもねー!」
「春ちゃん、家どっち?」
「えぇっ?!ここまででいいよ!」
「いや、せっかく電車乗ったのにここで帰ったら、何しに来てんってなるやん!(笑)」
「…そっか(笑)」
友哉と春は、並んで駅を出た。
駅はまだお昼なので、人は少なかった。
「へー、春ちゃんここで育ったんかぁ~」
「なーんにもないでしょ?(笑)」
「いや、俺こんな田舎な感じめっちゃ好きやでー?」
「そう?あたしは………」
ドサッ…
「……えっ…」
「…春ちゃん?」
急に春が足を止めた。
目の前に立っていたのは
「……きょ…う…」
道端に鞄を落とした峡が居た。
「…えっ?!あれが峡くん?!」
「う…うん…」
峡は、落とした鞄を素早く拾って、
その後は春の方を見向きもせず、
春達の進行方向へ歩いて行った。
「えっ?!行くん?!ちょっと!峡くーん!」
「友哉くんっ!やめてっ!」
「いや、でも!せっかく会えたんやし!」
「ほんと!やめてっ…!!」
春は、峡を追って走り出しそうな友哉の腕を掴んで、必死に止めた。
「…なんで?」
「だって…ほら、家近すぎるからさ!別に全然会ってない訳じゃないし!こうやって何回も偶然会うし!」
「いやっでも、あれはかなり動よ…」
「…どうよ?(笑)」
「いやっ…なんでもないわ」
「とにかく、大丈夫だから!こんなのしょっ中だし、ねっ?」
「…分かった。…ほな、帰ろか!!」
少し気まずい雰囲気を出しながら、
友哉は、春を家まで送ってくれた。
早足で歩くと、峡に追いつくかもしれない。
春は今までより、少しゆっくり歩いた。
どうして今までみたいに、
偶然会っても普通に出来なかったんだろう。
峡はどうして私を見て止まったんだろう。
いつもなら、気づいてないふりをして素通りなのに。
春には、峡の意図が全く分からなかった。
友哉は、峡の動揺に気づいていた。
春を家まで送り届けた後、
春には峡が動揺していた事は、黙っていようと誓った。
「……なんや、仲良しやん」
友哉は少し、悔しかった。

