「…それに、 なんで普通の乗用車じゃなくて、 ベンツなんかで行くのっ!?」 ……んとにもう…っ 信じらんないっ! 「……水咲。」 「…え…? あっ、黒川君。」 急に名前を呼ばれ、慌てて振り返る。 「……おまえん家って…… ___なんなの……?」 あたしは昔から、 友達をここに連れてきたことがなくて。 だから、 こんな風に聞かれることが一度もなかった。