驚いて体を起こすと、メイドさん達が扉近くに立っていた。




「どっ…どうしたんですか…?」




いつもは本家にいるはずのメイドさん。


なんであたしの部屋にいるの…??




「どうして、と言われましても
今日は姫様のご入学の日でしょう?」




今日は高校の入学式…




あたしは電車で通える場所にある、
『波川高校』に入学する。





それより__……




「あの……姫様って呼ぶの止めにしませんか…?」





前から何回も言っているのに、メイドさんはあたしを『姫様』と呼んでいた。