あたしは意を決して振り向こうとした。
けどーーー………
「…おまえさ、名前なんていうの?」
ビクッ……
今、一番話しかけてほしくない相手に話しかけられて……
あたしは振り向けなくなった。
せっかく話しかけてくれてるのに…っ
「…さっきの、気にしてないから。」
「…えっ…」
その言葉に自然と振り向くあたし。
目の前にいる男の子の瞳が、しっかりとあたしの瞳を捉えていた。
「…あ、やっと振り向いたな。」
優しく微笑みながらも、あたしから瞳をそらさない。
「…っ……//」
改めて見ると、
やっぱりものすごくイケメン……///
「…これから3年間同じクラスなのに、
気まずいままって息苦しいだろ?」
「…うん……」
それは確かにそう思うよ…
「おまえがそんな気にするんだったら、
なかったことにしてもいいしさ。」
……もしかして………
気にかけてくれてるの……?
「……うん、ありがとう。」
あたしが微笑むと、男の子は一瞬驚いたような顔をして。
でもすぐに、微笑み返してくれた……