「澪亜。」 呼ばれて、ドキッとする自分の心。 内側は本当、素直。 何よ、と返しながら上を向いた。 彼の方が背が高いから仕方ない。 触れるだけの、キス。 ムードはあったかもしれない。 だけど。 足元にはゴミや野良猫。 辺りは薄暗くて汚い。 こんな場所でキスなんて、イヤ。