男たちの渦から助け出されて、彼の腕の中に。 顔を覗き込まれて、思わず伏せる。 「聞いてる? まあ、いいわ。 ちょっと、こいよ。」 グイッと腕を引かれて、呆気に取られる男たちを残して脚を動かした。 日傘もバックもいつの間にか彼の手にある。 早業だ、と驚いていると人気のない裏道につれてこられていた。 こんな所はじめてきた。 驚いてキョロキョロ見渡す。