用意されていた控え室の窓から、見えたのは月。 あのオッサンがいうように、今日は見事な月景色だと思う。 近くに海があった。 そこから見上げれば、きっと綺麗なのだろう。 堂々と表から出よう。 海に行くだけだといったら出してくれるかもしれない。 私の予想に反して、そこには警備員も誰も居なかった。 ラッキーとばかりに会場を後にする。