あいのうた




「あー…あれ、アイツの墓どれだっけな。忘れた」

「ちょっと!それひどい!お母さん怒るよ!?」

「冗談だって…あ、確かこの墓だ」

「違う!こっち!」

「……」



多分俺の方が多く墓参りには来ているはずなのに、ナツの方がしっかりと覚えているなんて…。

思わず苦笑いがこぼれた俺に、ナツは呆れたように『逢坂家』と書かれた墓の前に立つ。