あいのうた




けど、その姿は時々不意に距離を縮めた。





『…おさら、』

『ん?あぁ、運んで来てくれたのか。ありがとな』

『……』





何気なくこぼした言葉と笑み。それらに嬉しそうに返された笑顔。

その小さな姿一つで、子供が苦手だとか自信がないだとかそんなものは全部吹き飛んだ。



血のつながりはないけれど、戸籍の上でも気持ちの上でも俺とナツは親子だ。

そう思い過ごすうちに、子供はこんなにも大きくなってしまうのだから…恐ろしいもんだ。





「トラー、支度出来たけど…」

「あぁ。じゃあ出掛けるぞ」

「へ?どこに?」

「…久しぶりに、詩に会いに」