あいのうた




ーガチャ…

「大地ー?」

「…起きてて平気なのかよ」

「うん、大丈夫」



身なりを多少なりとも整えダイニングへと顔を覗かせると、そこには台所に立ち何やら料理をしているらしい大地の姿。



「トラは今日帰り何時?」

「多分ラストまで」

「そっかー…」

「ったく…ガキじゃあるまいし、一人で平気だろうが。過保護な親」

「仕方ないよ。トラは風邪に敏感だから」

「…?」



どういう意味かと問うようにこちらを見る大地に、私は小さく笑ってダイニングにある椅子へ座る。



「気付けなかった、から」



呟いた言葉に、時計の針は夕方6時を指す。