「……」 大地の、言うとおりだった。 トラは純粋に、心配してくれていただけ。 『勝手なこと言わないで』 『トラのバカ!』 反抗して、言うことも聞かないでひどいこと言ったのに 私のために怒ってくれた 『俺ら親からすればたった一人の大切な娘なんだからな!!』 声を、張り上げてくれた。 「…トラ…」 「…、」 一気に静けさを取り戻したその場に、我に返った様子のトラはこちらに背中を向けたまま気まずそうに髪をかく。