あいのうた







『そういえばさ、帰り男と話してなかった?』

「え?」



その夜、バイトを終え帰宅し部屋にこもっていた私は、佑介くんとの電話中その言葉に首を傾げる。



(男って…大地のこと、だよね。多分)



『俺と別れてすぐ、何か仲良さそうに話してたから』

「あ、えーと…あいつ、じゃないあの人、父親のお店で働いてる人で」

『?お父さん店やってるの?』

「うん、通り沿いの『BLURRY』ってカフェ」

『えっ!あそこ俺も何回か行ったことあるよ。いつも結構客多い所だよね』



思わぬ所から弾みだす会話に、私はベッドの上で受話器片手にゴロンと寝転がる。