「これだけよく来てる人だし、店員とも仲良さそうだし…自分もここで働けば近付けるかもって、そう思ってバイトに応募した」
「…もしかして、それ…」
「…そう。それがお前」
「……」
大地がここで働く理由が、私?
「けど実際働いたらそいつは客じゃなくて店長の娘だっていうし、性格強いし可愛げはねーしうるせーし」
「うっ」
「…人の気持ちも知らないで笑ってばっかいるし、合コンだの父親と喧嘩だの…どうしようもない奴で」
「……」
「それでも、好きな気持ちが消えない自分はもっとどうしようもない」
抱きしめる腕に、ぎゅっとより強く力が込められる。



