(…だから、考えないようにしようとしてるのに) 考えない、そう思うたび胸は痛い。 毎日毎日その繰り返しで、ぼんやりとすることが増えた日々。 「おいナツ、嫌な音したけどまた食器割ったのか?」 「ごめん…」 「ったく、ここ何日かで割りすぎだっつーの…」 「……」 呟くトラに、私は気まずく部屋の隅を見る。壁際に置かれた不燃ゴミの袋の中には、新聞紙にくるまれたいくつもの割れた食器たち。 …そう。全てここ数日で、私が割ってしまったお皿やグラスたちだ。