あいのうた




「…ってわけ」

「…男が、ねぇ」



朝食を食べ終え食器を片付ける私に、トラはふーんと頷く。



「よし、そんな軟弱な野郎は俺が一発ぶん殴ってやる」

「ちょっ、ダメダメ!それこそ警察沙汰になっちゃうし!」

「いいんだよ!人の娘の後つけるクソ男なんざ警察に突きつけて…」

「いや、下手したらトラの方が警察のお世話になりかねないから…!」

「それはまぁ…冗談としてだ。まだそいつ、後つけてくるのか?」

「うん。見てるだけだけど」

「普通なら放って置けばそのうち諦めるだろうけど…大地にも気を付けさせた方がいいな」

「?」

「その男がお前に好意があるなら、下手すれば大地にも被害がいきかねないだろ」

「大地にも…」

「好きな奴の彼氏ほど、邪魔な存在はないからな」

「……」