その時、一台の車が駐車場に入って来た。
黒色でピカピカに磨かれたスポーツカータイプの高級車。
車に疎い私でも知ってる高級ドイツ車のエンブレム。
LEDライトの白い光が眩しくて、目を細めた。
エンジンが止まった車から1人の男性が降りてきた。
凄く背が高くて、緩いパーマのかかった黒髪。
高級そうなコートにマフラー。
手にはスマホと財布だけ握られている。
凝視していると、男性がこちらを向いた。
バチッと目が合う。
ヤバッ!
私は慌てて目を逸らし、顔を下げた。
めっちゃイケメン。
胸がドクンと高鳴り、身体は冷えてるのに顔だけが熱くなっていく。
ゆっくりと顔を上げ、もう一度見た時には男性はコンビニの中に入ったあとだった。


