今日からキミは俺のペット♡





「俺には言えない事?」


「あ、いや、そういうわけでは……」


「じゃあ、教えてよ」


「…………あの、桃谷さんは、彼女いないんですか?」



私がそう聞いたら、桃谷さんは目を大きく見開いて私を見た。


そしてクスリと笑う。



「いると思う?」



私は無言で頷いた。



「不正解。彼女はいないよ」


「そうなんですか?」


「仕事忙しくて作る暇ないし、もしいたら子猫ちゃんをうちには置かないし、料理や家事を頼んだりしないよ」



確かに……。


彼女がいたら私なんて用無しだ。



「不安に思っちゃった?」


「えっ?」


「子猫ちゃんは可愛いね」



桃谷さんは席を立ち、空になった食器を持つと、私の頭を撫でてキッチンへ行った。