「その猫ちゃんの写メないんですか?」
「うん。残念ながら……」
冷めたスポンジを3枚にスライスして、その上に生クリームを塗っていく。
「また撮ったら見せて下さいね」
「うん」
「でも、どうしたらそんなとこを引っかかれたんですか?ちょっかいでも出したんですか?」
高森くんはそう言ってニヤニヤ笑ってる。
「ベッドで寝ててさぁ、気持ち良さそうに寝てるのを起こすのも悪いし、その寝姿が可愛いし、つい横に寝ちゃったんだよね。そしたら目が覚めた子猫ちゃんがビックリしてガリっとね、やっちゃって」
ベッドで寝ていた子猫ちゃんを思い出すと胸がドクンと鳴った。