「こんな家、出て行ってやる!」


「あぁ!出て行けよ!」



足元に投げられた缶ビール。


顔に投げる勇気もないくせに!


偉そうな事ばかり言ってんじゃねぇよ!


あぁ!ムカつく!


私は自分の部屋に入り、ボストンバッグに詰められるだけ荷物を詰めた。


リュックに財布とスマホ、貯金通帳やら印鑑など貴重品を詰め込んで部屋を出た。



「もう二度と帰らないから!」


「おぉ!帰って来るな!お前がいなくなって清々するわ!」



玄関でブーツを履いて、ドアを開けて外に出た。


壊れるんじゃないかと思うくらい、思いっきりドアを閉めてやった。