隣に座っていた桃谷さん、じゃなくて悠さんが更に距離を縮めてきた。


そして私の肩に手を回す。



「ありがとう」



悠さんはそう言って微笑む。



「あと、敬語もなしだからね」


「はい、じゃなくて、うん」


「よくできました」



桃谷さんはそう言って私の頭を撫でた。



「ねぇ?アリス?」


「ん?」


「また、キスしていい?」


「…………うん」



悠さんがホッペにキスをする。



「口にすると思った?」



悠さんは意地悪そうにそう言ってクスクス笑う。



「そ、そんなこと……」



口にされると思って目を閉じた私。


恥ずかしいよ。



「アリスのお望み通り、口にしてあげる」



悠さんはそう言って私を抱きしめると、唇を重ねてきた。


唇を離す悠さん。



「アリス?」


「ん?」


「今日からキミは俺のペット、じゃなくて……」



悠さんはそこまで言うと、私の身体を再びギュッと抱きしめてきた。


そして……。



彼女だよ。
愛してるよ、アリス♡



悠さんは私の耳元でそう囁いた。




ーENDー